介護職員の仕事は多種多様
介護の仕事と言えば、介護サービスを利用する高齢者に対する食事や排泄の介助が挙げられるでしょう。たしかに、介護職員は、食事や排泄のほか、入浴や移動などの介助を行います。このように高齢者の身体に触れる介助行為は、身体介護と呼ばれており、高齢者のデリケートな身体を扱うため、介護福祉士など介護資格の取得が求められます。介護職員は、施設の清掃や衣類の洗濯なども生活援助という業務として行いますが、これには特別な資格が必要ありません。
また、介助に関わる現場職員は、サービス提供記録という形式により、介護の記録をしなければなりません。バイタルサインをはじめとする高齢者の健康状態のほか、提供した介護サービスについて書面に記録するのです。紙媒体に記録する職場もありますが、パソコンに直接入力する現場も少なくありません。中には、介護職員が小型タブレットを持ち歩き、必要な時に記録していくスタイルの職場もあります。それから、介護サービスを充実させるため、介護職員はこまめに打ち合わせを行います。
介護職員が参加する打ち合わせは、ケアカンファレンスと呼ばれています。ケアカンファレンスには、現場の介助に関わる職員だけでなく、医師や看護師といった医療従事者に加え、行動療法士やケアマネジャーなども参加します。こうした多業種の職員が一堂に介して打ち合わせることにより、異業種間の連携を図ることができるのです。介護における職員の専門性が高まり、高度の介護が可能になった現場では、職員間の相互理解を深めるケアカンファレンスが欠かせないと言えるでしょう。